熱海温泉のはじまりと熱海の地名の由来
奈良時代、箱根の万巻上人が、海中に沸く熱湯によって魚類が焼け死に、
甚大な被害を被っていた漁民たちの訴えを聞き、祈願によって泉脈を
海中から山里へ移し、「この前にお社を建てて拝めば、現世も病を治す、
来世も幸せに暮らせる」と人々に説いたと伝承されています。
この源泉が現在の大湯であり、そのお社は薬師如来と少彦名神をお祀りして
この地の守り神とした、湯前権現(現在の湯前神社)であるといわれています。
また、「熱海」と書いて、「あたみ」と読むこの地名の
由来は、海中より温泉が凄まじく沸きあがり、
海水がことごとく熱湯となったため、「あつうみが崎」と呼ばれ、
それが変じて「あたみ」と称されるようになったと言われています。