意外と古い日航亭大湯の歴史
先日お話しました、源泉100%を堪能できる「日航亭大湯」。
古くから熱海の人々に愛されてきた歴史があったようです。
こちらの鳥瞰図は、1934年の熱海の地図です。
待望の丹那トンネルが12月1日に開通したことで、熱海駅が東海道線の
停車場となり、各地への結びつきが広がった年でもあります。
その後1950年に起きた熱海大火で街は壊滅し、建物は大きく変わりましたが、
2つの神社、3本の川、傾斜のある街並みなど、この地図からも現在の熱海を連想できます。
日航亭大湯の場所を拡大するとこんな感じ。
来宮神社に湯前神社、大乗寺に富士屋と、現在と同じ場所の建物が見えます。
現在間欠泉のある場所に大湯という建物があったことが分かります。
そもそも熱海の歴史は、一説によると今から1200年前に箱根権現の万巻上人が、
漁民を救おうと、海中に湧く温泉の泉脈を移して熱海の中腹導き、そこに湯前神社を
つくり温泉を利用できるようにしたと言われています。湯前神社の隣に大湯がある。
大湯は徳川家康が入浴したこともあり、「出世の湯」ともいわれています。
四代将軍の徳川家綱の頃から御汲湯と称されて、毎年数回このお湯を江戸に運んでいたそうです。
日航亭の歴史は、明治33年、大湯温泉旅館本館として建てられ熱海では「起雲閣」と
並ぶ歴史的建造物です。四国松山の道後温泉本館をモデルに、これを2階建に
スケールダウンして建てたと云われている。昭和29年、日本航空が買収し
「日本航空 熱海社員保養所」として利用後、施設老朽化から競売にかけられ
現在の所有者が入手し「日航亭」の名称はその名残りだそうです。愛媛松山の道後温泉本館、
大分別府の竹瓦温泉と並び今なお現役で入浴出来る文化遺産の一つとなっております。
古い歴史に思いを馳せながら、ゆったりと日航亭大湯の温泉をお楽しみください♪
ちなみに湯前神社の下に駐車場もございます。(close 20:10)
次回はパイプのけむりからゆっくり歩いて「日航亭大湯」へお散歩してみましょう♪